診療案内


1)アレルギーとは
2)3つのアレルギー
3)アトピー性皮膚炎
4)気管支喘息


1) アレルギーとは

 アレルギーがあるということは、粘膜や皮膚が色々な刺激(抗原)に対して敏感だと言うことです。
 
アレルギーのない人にとっては何でもない物(食べ物・ハウスダスト・花粉・気象状況等)に敏感なのです。 そのようなアレルギーを起こす原因のうち、卵白やソバなどの食物成分を食物アレルゲン、 ダニ・ハウスダスト・花粉・ 動物の毛・真菌(カビ)などを環境アレルゲン(抗原)と 呼びます。 その他の原因として冷気・乾燥・大気汚染などの気象条件、感染・運動・煙・ アスピリン、緊張や ストレスなど 心理的影響などがあります。
 アトピー性皮膚炎とは「バリアー機能」の低下した肌を、食物抗原・ダニ・ハウスダスト・発汗・ 接触抗原などの 「外的因子」が刺激し、皮膚に「異常な炎症反応」が起こり湿疹を生じます。
 鼻・口・気管は通じていて、それぞれの内側は粘膜で出来ています。 アレルギー性鼻炎は鼻粘膜の過敏性から起こる炎症であり、気管支喘息は気管支粘膜の過敏性から起こる炎症である。

2) 3つのアレルギー (皮膚・鼻・気管)
 アトピー性皮膚炎とは皮膚表面を守る「バリアー機能」の低下したカサカサ肌を、食物抗原・ ダニ・ハウスダスト・発汗・接触抗原などの「外的因子」が刺激し、 皮膚に「異常な炎症反応」が起こりジュクジュク した湿り気を生じた状態です。

 一方、鼻・口・気管は通じていて、それぞれの内側は粘膜で覆われています。
 アレルギー性鼻炎は色々な抗原に対する鼻粘膜の過敏症から起こる炎症であり、鼻詰まり・透明な鼻汁を生じます。
 気管支喘息は気管支粘膜の過敏症から起こる炎症です。
 色々な抗原に対して気管支粘膜が敏感に反応し、粘膜は腫れて分泌物を出します。 そのため気管は狭くなり呼吸困難をおこします。
 それぞれの詳しい説明は次の各章で行います。

3) アトピー性皮膚炎

4) 気管支喘息

気管支喘息とは喘鳴を伴った発作性の呼吸困難を繰り返す病気です。
喘鳴はヒューヒュー・ゼーゼーという笛性の呼吸音で、息を吐く時に苦しい呼気性の呼吸困難です。
主な症状は、喘鳴・咳・多呼吸・息を吐く時に苦しい呼気性の呼吸困難です。
赤ちゃんは、呼吸が苦しいために哺乳量が落ちます。
気温が下がり乾燥する夜間の方が、昼より症状が強い。
特に明け方に痰絡みの咳が出ることが多い。

1. なぜ呼吸困難が起こるのか?
 色々な原因に対して、空気の通り道である気管の内側(内膜)が過敏なために、気管支平滑筋のれん縮・気道粘膜の腫脹・粘液栓形成が起こり、気道が狭くなるために気流障害(呼吸困難)が起こります。

2. 気道過敏性を起こす原因は?
 環境アレルゲンとしてダニ・ハウスダスト・花粉・かび・卵白やソバなどの食物・動物の毛やフケ・ 羽毛など多彩です。
 その他として冷気・乾燥・大気汚染・感染・運動・煙・アスピリン・緊張やストレスなどの心理的影響などがあります。

3.気管支炎と喘息の違い
  気管支炎とはウイルスや細菌の感染による気管支粘膜の障害です。
 粘液や内膜の浮腫のために湿った咳や痰が出ます。気管の痛んだ部分では聴診器で悪い音が聞こえます。
 ただし肺全体にゼーゼーした音が聞こえる喘息と違って気管支炎では痛んだ部分以外では聴診音は正常です。
 喘息で熱は出ませんが、肺炎や一部の気管支炎では発熱があります。



4)病気の程度の判断基準(小児の場合)
 ゼーゼーした呼吸で息苦しそうでも眠れている時は軽症です。眠れる時には眠らせておいて
 あげた方がよいでしょう。
 寝ようとして横にはなれるけれど、苦しそうな呼吸をして眠れないときは中症です。
 気管支拡張剤や抗アレルギー薬の吸入をしてあげる必要があります。
 横になることが出来ずに起きあがって肩呼吸をするようなら重症です。
 強力な気管支拡張剤の吸入や点滴が必要になります
 呼吸困難が持続したり、血中の酸素飽和度が低下するようなら入院治療が必要になります。

5)病気の程度の判断基準(赤ちゃんの場合)
 ゼーゼーした呼吸でも眠れている時・哺乳量がいつもの2/3以上あるときは軽症です。
 眠れる時には眠らせてあげたほうがよいでしょう。
 しかし赤ちゃんは気管が細い(気道が狭い)ために急に呼吸状態が悪くなることがあるので
 注意が必要です。

 哺乳量がいつもの半分になり、哺乳の途中で飲むことを止めるようになれば中症です。
 哺乳量がいつもの半分以下になり、呼吸数が1分間に60以上になるようでは危険です。
 入院が必要になることもあります。

6)治療
 気管支を拡げる薬(気管支拡張剤)としてベラチン・ホクナリンテープ、去痰剤としてムコダイン、
 アレルギーを抑える薬(抗アレルギー剤)としてオノン・キプレスを服用します。
 発作の強いときには気管支拡張剤の吸入を行います。
 家庭では、加湿に心懸け、カーペットを室内に置かないようにし 、動物を室内で
 飼わないようにしましょう。
 布団のほこりは掃除機で吸う方がよいでしょう。

7)アレルギー検査
 何が原因かを知るために血液検査を行います。
 環境アレルゲンとしてのダニ・ハウスダスト・色々な花粉・かび、ソバなどの食物抗原、
 犬猫などの動物の毛
などに対する反応を調べることが 出来ます。

 



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